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621
20203

2019年度東京水産振興会講演会(1)
「わが国周辺の水産資源の現状と見通し
〜増える魚、減る魚〜」講演録

和田 時夫

わが国周辺の水産資源は、マイワシやサバ類など魚種は限られるものの資源量が大きな回遊性資源(浮魚資源)と、カレイ・ヒラメ類など多種多様である一方で資源量は小さい沿岸性・定着性資源(底魚資源)で構成されています。これまで前者は、気候変動の影響を受けて周期的な豊凶を繰り返してきましたが、サンマやスルメイカの著しい不漁など、近年は従来とは異なる様相を見せています。後者についても、長年にわたり資源量が回復しないものが目立つようになっています。加えて、カツオやマグロ類などの国際資源についても、新興漁業国の漁獲が伸びる一方でわが国の生産量は減少傾向を示しています。結果として、わが国の漁業生産量も全体として減少を続けており、加工・流通や消費の面からも課題となっています。そこで、こうした資源動向の背景にある要因を紹介するとともに、持続可能な利用へ向けての今後の見通しや対策について考えてみました。

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