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623
20207

漁業の取締りの歴史
—漁業の取締りの変化を中心に—

末永 芳美

わが国では、明治末期の1911(明治44年)に漁業法が改正されるまでは、どのような官吏が漁業を監督するのか定められていなかった。明文化された漁業法に初めて「海軍艦艇乗組将校、警察官吏、港務官吏、税關官吏又は漁業監督吏員が漁業を監督する」と定められた。その官吏の中でも戦前においては、海軍、警察そして漁業監督吏員が漁業取締りの任務を主に担ってきた。そして、実際上、洋上での取締りは船舶が必須であったことから海軍艦艇と農林省漁業取締船が主力となって洋上での取締りに当たってきた。
しかし、海軍は太平洋戦争の敗戦により終戦とともに解体された。また、農林省の漁業取締船もその大半が被弾・沈没し、終戦後に漁業取締船わずか 2隻が残存したのみであった。

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