水産振興は、これまで多くの水産関係の皆様にご愛読いただいてまいりましたが、より多くの皆様に親しんでいただくため、「水産振興ONLINE 」として電子版の掲載を開始いたしました。「水産振興ONLINE 」は、『水産振興』第617号以降の号の電子版を掲載する「水産振興ウェブ版」と、水産に関する様々な寄稿を掲載する「水産振興コラム」により、水産に関する幅広い情報発信を行うサイトです。
皆さんは今年、初詣には行かれただろうか。私は10年ほど前から、年末に神社へ足を運び1年の感謝を伝え、年始の混雑が落ち着いた頃に初詣に行く、というのがお決まりのパターンとなっている。コロナ禍の年末年始、そのような参拝をされる方も増えるのではないかと予想する。ウィズコロナの時代が突然やってきて、不安定ともいえる今、神社に参拝する際、いつもより熱がこもってしまうのは私だけではないはずだ。不安定な時もそうでない時も、神社や神棚に参拝するという行為は、日常にも非日常にも寄り添う、日本人にとって特別なものだ。
つづきを読む最初に相模灘と言う海の名前を身近に感じたのは、神奈川県立湘南高校校歌(1933(昭和8)年、北原白秋作詞、山田耕筰作曲)の3番「澎湃と満つる潮は 相模灘ぞ この海 騰げよや 我が士気 波も頻吹けり」の歌詞でした。校歌が出来た1933年の神奈川県のブリ漁獲量は53万本、白秋先生もきっと活気あふれる勇壮な相模灘を歌詞に選んだと思います。教室の窓から、きらきらと輝く相模灘を眺め大海原に夢を抱く高校時代でしたが、当時はその海に沢山の定置網があり、ブリ漁獲量日本有数の時代(写真1,2,3)を経て、豊かな海の幸を届け続けていることを残念ながら知り得ませんでした(最近は、「湘南の海とさかな」をテーマに母校で時々お話ししているので知る生徒も多いかも知れない)。
つづきを読む日本の漁村には、魚を獲ったり、魚を育てたりする生産に関わる仕事(海上作業)に関わる女性たちがいます。彼女たちはどのように関わり、どのような役割を果たしているのでしょうか。実態調査をもとに、彼女たちの仕事や役割をみてみます。自家漁業の陸上作業に従事する女性の割合は30.6%、加工場の従業員は女性が60.1%(2018年漁業センサス)となっており、女性の漁業・水産業における役割の中心は陸上活動であることがわかります。しかし、海女や夫婦操業のように、女性が海上作業に従事する地域は少なくありません。海上作業に占める女性の割合は11.5%(2018年漁業センサス)となっています。近年では、神奈川県や三重県の事例のように、自らが経営者として漁船漁業を営む女性も出てきています。
つづきを読む水産卸から優先的に魚を買えるのは、場内に店を構える水産仲卸だけではない。買参権をもつ約260の売買参加者も同じだ。セリや相対取引で魚を仕入れ、トラックバースなどから車で場外に搬出する。かつては場外の問屋や売店、近隣市場の卸や仲卸、加工メーカーが優勢だったが、近年は量販店・スーパーや鮮魚専門店が存在感を増している。第4回の売買参加者編での登場は、鮮魚の品揃えに定評がある東京圏の食品スーパー、(株)オオゼキの座田英明鮮魚部門統括部長(50)。
つづきを読むもう、40年以上昔の話になる。よく「昔はなぁ…」と言って話をすることが多いが、今の僕の昔はかなり遠い昔になってしまった。
瀬波水族館在職中に、バンドウイルカと共に避寒していた千葉県安房鴨川でも珍しい地元ならではの水産物と出会った。冬の数カ月を過ごすだけだったので、その種類は限られてしまうが思いつくままに紹介する。
まずはマンボウ。鴨川では冬になると定置網にマンボウが多く入る。そんな土地柄もあり、鴨川シーワールドでは当時なかなか長期飼育ができなかったマンボウの長期飼育展示で日本記録を塗り替えていた。
日本はすでに、生産年齢人口の減少局面に入って久しい。合計特殊出生率は、2005年に記録した過去最低の1.26から持ち直しつつあったが、この間ふたたび頭をもたげつつあり、2018年は1.42と3年連続の低下に終わった。出生数が100万人を割り込むことがニュースになったのは過去の話となり、2018年に生まれた子どもの数は過去最低を更新する91万8,397人で、3年連続の100万人割れとなった。
つづきを読む本日は、定置漁業研究座談会ということで、昨年振興会の理事になられた前水産庁長官の長谷さんから提案がありまして、皆さんにお集まりいただきました。当初は4月18日に予定しておりましたが、コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言がだされた関係で延期せざるを得ない状況でした。今回はなんとかタイミングよく開催することができました。皆様には感謝申し上げます。 それでは、まず当会会長の渥美から一言ごあいさつを申し上げます。
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