海洋開発の沖合展開と漁業について
〜風力発電のこと、CCSのこと〜
和田:それでは、「海洋開発の沖合展開と漁業について~風力発電のこと、CCSのこと~」と題して、海洋水産技術協議会議長であり、(一財) 東京水産振興会の理事でもある長谷成人様にご講演いただきます。長谷様は、水産庁において国際畑を含め各方面でご活躍の後、長官をお務めになりました。ご退官後は東京水産振興会の理事として、わが国水産業の活性化に向けて多方面から情報発信を続けておられます。特に洋上風力発電開発については、漁業との調和が重要とのお立場から、関係機関や団体とも積極的に連携、協議され、様々な政策提言を進めておられます。今日は洋上風力発電に加えて、最近話題となっておりますCCS、二酸化炭素の海底貯留についてもお話しいただきます。それでは、ご講演をよろしくお願いします。
長谷:よろしくお願いします。2025年のワークショップでも洋上風力の話をしました。今回は洋上風力の動きに加えて、CCSについても紹介いたします。洋上風力の話がやや先行していますが、その後を追うような形でCCSや、五島での潮流発電もニュースになっています。漁業からは少し遠い話かもしれませんが、南鳥島沖のレアアースの話もあり、様々な新種の海洋開発が出てきています。そういう中で、CCSはCO2を海底下に貯留するということで、電力や鉄鋼、化学工業など莫大にCO2を出すような産業だけでなく、全体としても脱炭素の切り札となるような話です。4月20日の水産経済新聞を見ると、CCS事業法ができて、苫小牧に続いて二例目となる、九十九里沖で試掘という動きが出ているとあります。経済産業省によると、今は試掘段階で洋上風力よりは少し遅れるけれど、2030年代には事業化し、2040年代には企業ベースでどんどん動いていくイメージだそうです。政府はそういうスケジュール感で進めたいとしています。
本日もご出席の大関さんに、水産振興ONLINEで連載している「進む温暖化と水産業」第59回のコラムで、この九十九里を例にして書いていただきました。まだ読まれていない方はぜひ見ていただければと思います。九十九里沖ではCCSだけでなく洋上風力についてもいろいろな検討が進んでいます。そういう水域でCCSの試掘が始まるので、そこには漁業の実態もありますから、千葉県というのは割とそういう開発行為に慣れた土地ではありますが、バラバラに開発行為が進むと、受け手である漁業者は全体像がわからないので、全体的な新しい調整の仕組みが必要だと訴えておられます。
私は2025年10月に「進む温暖化と水産業」第50回のコラムで沖合の話を書きました。苫小牧沖や九十九里沖といった、岸からパイプでつなげられるところでまずは試掘が進んでいますが、専門家の話を聞くとどこでも貯留できるわけではないそうです。後から漏れ出したら大変なことになるので地層が重要なのですが、共同漁業権漁場があるような沿岸域よりも沖合の海底に適地が多いそうです。しかし沖合だとパイプでつなぐことが難しく、浮体施設を設けて、施設まで船で運んでそこから海底に貯留するという手法で、将来的には進めていきたいという話を聞きまして、コラムを書きました。沖合で、洋上風力で、浮体式で事業を展開しようとすると、漁場との競合などいろいろありますが、一つはその巨大な浮体が沖合にできると、そこに新たな大規模な付着生物群集ができる可能性があります。さらに魚が蝟集・滞留してしまって回遊が攪乱されるとか、懸念も生まれるので、そういうところも含めて問題を解決していかなければなりません。これも漁業者の立場からすると、風車のための浮体もCCSのための浮体も、同じような問題が生じます。洋上風力については法律に基づいて、利害関係者などで協議会をつくって合意形成するという仕組みができていますが、CCS事業法にはそういうものがありません。そこはやはり整合性をとって、同じ考え方で物事を進めていく必要があります。海洋開発の種類がいろいろ出てきたときに、考え方がバラバラではうまく進まないということが気になったので、コラムに書かせてもらいました。
本日の大きなテーマになる棲み分けについてはここ何年も話しています。沖合の話になると、沖合漁業の漁法の特性からしても、あの大きな浮体や風車が何十本、何百本も林立したら操業などできません。漁業との棲み分けを上手にしていくということが必要です。漁業にはいろいろな種類があって、沖合漁業を考えた時にはやはり自由に操業できる広い漁場が必要です。あちらこちらに風車が建って、漁場が無秩序に虫食い状態になると、操業上の大きな制約要因になります。漁法にもよりますが、年間通して魚を追いながら各水域の漁場での漁獲を足し合わせて採算を合わせていくわけですから、漁場が虫食い状態になると非常に悪影響が出ます。今後いろいろな海洋開発が進んでいくときに、将来どれだけの漁場が失われるのか予見できないと、今本当に油も船の値段も上がっているので、そういう中で代替わりができるのか、そういう不確実性のある、予見性が低い状態だと、自分たちの漁業はどうなるのだろう?と不安で、代船だって決断できません。今のような状態を続けていると、全体として将来に大きな禍根を残すことになることを憂慮しています。いろいろな開発が進んでいますが、先行している洋上風力の問題で棲み分けということを、早くもっと具体化していくことが必要だと思っています。
私の個人的な妄想ですが、縄文時代に狩猟採集の時代があり、その後、稲作が出てきて田んぼがどんどん増えて、畑作も進む中で、マタギなどごくごく少数残ってはいますが、約2000年前に狩猟採集の世界が消えていったと思っています。今みたいな無秩序な感じでやっていくと海でもそういうことが起こるのではないか?とすごく心配しています。そのためにも、きちんと今の段階で棲み分けをやっていく必要があります。漁業の方からすれば、そういう開発行為がないに越したことはないという見方もありますが、脱炭素や温暖化の時代でCCSも再エネも必要ですので、どう共生していくのかが大事だと思っています。
洋上風力に関して、私が水産庁長官をしているときに、再エネ海域利用法ができました。当時はごく沿岸のイメージで考えていましたが、当時の海洋産業研究会、現在の (一社) 海洋産業研究・振興協会によると漁業協調型、win-winで魚礁効果があるということで、そうした考え方の延長上で漁業に支障を及ぼさないことが見込まれるところで実施しましょうという法律になっています。これは何かというと、それまでの昭和型の海洋開発のように事前に補償金を出して、漁業者に分配してということではなく、事前の補償なしに水域調整を行うということころが大きく違っています。
昨年、2018年に成立した法律が改正され、EEZまで拡大されて、略称も海洋再エネ整備法に変わりました。まず募集区域については、漁業に明白な支障が及ぶとは認められないところとします。明白に支障のあるところは、そもそも候補地にしないと法律に明記されています。また、最終的に経産大臣や国交大臣が許可を出すときには、事業の実施により漁業に支障を及ぼすおそれがないことが法律の要件になっています。要するに法律として、漁業者がその事業について理解し、納得し、合意することで事業が進むという建付けになっているということです。
もともとの沿岸でのイメージで、移動性の少ない磯根資源や根付き資源、釣りや潜水、固定式の刺し網などで、風車に魚が集まる魚礁効果や地元の皆さんの雇用でwin-winだというのは、比較的相性が良いと思います。でも一つだけこの場で言っておきたいのですが、実際に風車が立っていくと、ケーブルの保守や管理の観点でできるだけそのブレード、風車の羽の下には入らないでほしいということを事業者が言っているのですが、それは話が違うと思います。魚礁効果を漁業者が享受できてこそwin-winです。仮にその地元の漁業者を納得させて、風車の羽の下は使わないとしたとしても、海というのは本当にそこに魚礁効果があって、アワビや伊勢海老がいるとなったら、密漁者はいくらでも入ってきます。そうなってしまうと、地元の漁業者から本当の納得は得られないというか、変にそんな合意をしたら大変なことになります。むしろ、地元の人と一緒に秩序やルールのある中で、上手に使っていかないとうまく進みません。
次に、定置網漁業があるところには風車を建てようがありませんから、風車の隣接水域の定置網漁業が問題になります。そこで風車の音や振動があるとかで、魚が忌避したり、あるいは逆に蝟集してしまうなど、回遊が撹乱されることが心配されます。一方、沖合漁業についてはまき網漁業にしろ、底びき網漁業にしろ、浮きはえ縄漁業にしろ、何十本も風車が建ったら、そもそも操業できません。風車施設は実は障害物以外の何物でもありません。魚礁効果や地元雇用といっても、沖合漁業者には魅力にはならずwin-winにならないので、とても難しい部分があります。定置網漁業の人にしても、浮体や風車による回遊の攪乱の心配はどうしても出てきます。棲み分けをして漁場からは外れたとしても、その隣接したところで、大規模な浮体施設やウィンドファームがあれば回遊が撹乱される心配はついてまわります。
法律の建付け上、漁業者の理解が得られないと進められませんから、事業を進めたいならそこをどう納得していただくかが大事です。将来についてすべてを見通すことはできないので、だいたいこれでいいだろう、でも何か起きたときにやっぱり心配だという話はどうやっても残ります。いざという時にきちんとこういう形で、魚の行動について確認できますという手法を確立しなければいけません。内閣府の事業で手法を提示するための検討会が開かれまして、2025年度で2年目になり、2年目の成果もホームページに掲載されています。調査手法を用意して、体制を作っていく必要があります。相手は広域回遊魚ですから、そういうものを個々の協議会や企業によろしくやってねと言っても、企業側も費用がかかりますし能力的にも、とてもそんなことはできません。ブリにしてもマグロにしても、何でもそうですが、例えば日本海全体を動き回っている魚について、個々のウィンドファーム毎で評価しても仕方がありません。その部分については、企業に丸投げするのではなく、国が主導する体制づくりが重要だと思っています。洋上風力だけでもそういうことですから、将来的にCCSなども加わってくると、ますますそういう話になってきます。国主導の海洋モニタリングの仕組みや体制を早く用意していくことが大事です。
調査手法については、バイオロギングやバイオテレメトリー、科学魚探などいろいろありますので、ケースバイケースでいろいろ組み合わせながら、モニタリングを行います。「どういう影響が出るかわかりませんが納得してください、同意してください」と言われても、「はい」と同意する人がいるわけがありません。そういうモニタリングもしますという姿勢が大事です。
法律が施行される1年前に、大日本水産会と全漁連が連名で政府に要望を出しました。今は大臣が代わられましたが、要望の一つは洋上風力設置の全体像を示してほしいということ、それから漁業と棲み分けをしてほしいということです。全体像の提示というと少しわかりにくいかもしれませんが、2040年までに浮体式で15GWの案件を形成すると政府はいっています。15GWというのは原発15個分で、最近流行りの15MW風車で千本になります。今、風力発電の事業性が非常に厳しくなってはいますが、やはりまだ企業側にいろいろな動きがあります。この水域に風車を30~50本建てたいので、漁業者さん、納得してください、合意してくださいみたいな働きかけが行われています。けれども本当に30本なんですか?全体で1,000本、どこに建つのでしょうか?沖合漁業者にしてみれば漁場の切り売りはできません。2050年の状態を完璧に示すことができないのは我々もわかっています。せめて、だいたいどのあたりの海域が想定されるのか、その全体像を示してほしいというのが水産業界の要望です。操業で使っている海域には風車を建てないで、これからも漁場として使えるように、支障がないように棲み分けをしなくてはいけません。
影響調査やモニタリングは、企業任せではなく政府主導で行うべきです。政府が直営でやることだけがセントラル方式ではなく、政府がきちんと各企業、各協議会と連携を取ってやらせたり、統一的な手法で進めるなど、イニシアチブをちゃんと国が取るという意味でのセントラル方式を考えた方がいいと思います。あってはなりませんが、秋田県で風車の羽が折れたとか、論外だと思いますが、論外なのだけれど、もしそういったことが起きてそのせいで例えば漁船がダメになることがあれば、損害賠償するのは当たり前です。でも、漁業者は回遊が撹乱されて、水揚げが減るのではないかと心配していますが、風車が建った後、今年ブリが来なかったのは風車のせいではないかと思ったときに、回遊と風車の因果関係を漁業者が立証しないと賠償されない。逆に言うと、企業もそこが立証されないのに、むやみやたらに補償できないのは当たり前です。それで済ませていると、どうせ泣き寝入りさせられるに決まっているということになりこの話は収まりません。協議会毎、企業毎ではなく、国主導のモニタリング体制を作って、これは風車の影響も推認されるという時には、救済策が出るような基金制度が大事です。いくつかウィンドファームができたときに、この減収はA社のせいかB社のせいかを議論しても埒が明きません。その水域の各関係企業をベースにした仲裁のための仕組みを用意する。棲み分けもモニタリングもします、でも、想定外の悪影響が出てきた時には支援の仕組みもあります、というぐらいまではせめて用意することによって、わかりました、それなら納得します、というところにもっていけるかなと、私は思っています。沖合の漁場の話だけではなく、送電線を通すということになれば、埋設できれば工事期間中だけ、それでも底びき網漁業に一番影響するわけです。禁漁期に工事してしまうやり方はあるかもしれませんが、岩盤地帯で、ケーブルを覆えないような話になると、そこではもう漁ができないとなると明白な支障となり難しいので、そういう意味での適地選定も必要になります。そのほかに、無線の影響への懸念もあります。
沿岸の共同漁業権、その地元の人たちの漁場は性格が少し違いますが、それより沖合の漁業と協調しようとなると、風況や水深等のデータに加えて、どこが漁場なのかというデータを重ね合わせて、候補水域、検討水域と漁場の棲み分けをすることになります。その他にも、日本のEEZであれば、外交上なかなかセンシティブな水域がたくさんあります。外交や防衛、海運など、様々な観点で無理な海域を除いて残ったところが、話し合いの対象になる水域です。そういう海域を可視化して、それを海しるに表示させることで、漁業者にとっても、事業者にとっても、国民にとっても、今後どういうことが起こるのかという予見性が高まります。将来的にどれだけ案件を持ってこられるのかわからない、という状態を緩和できます。協議会も、広域回遊魚であれば、個々の協議会ではなく、必要に応じて連合協議会を作ればいいですし、不測の事態に備えた仕組みも必要です。
(公財) 自然エネルギー財団が、漁業とどう調和するか、提言を出したいということでしたので、ここに載せたようなメンバーで提言をまとめました。その中に、本日お話しした内容を盛り込みました。
外交や防衛の話では、各省のセンシティブな話があるので、資源エネルギー庁と水産庁任せではなく、内閣府の総合海洋政策推進事務局に省庁横断の海域調整機能を集約すべきです。こういう話をすると、今の人員ではなかなかそんな体制も難しいと言われますが、でもそういうところをきちんと機能強化してでもやるべきです。
それから、制度的には領海とEEZに分かれていますが、共同漁業権より沖側は沖合漁業の世界で、漁業との調整ということでは共通する部分があるので、提言の中で共通する手続きを明確化しました。
いろいろある漁業、海洋のデータを統合することや、情報基盤を強化することなど、いろいろ盛りだくさん、体制強化のための提言をしています。
そのプロセスの話を言うと、領海は知事が最終的に制度、法律上進めていきますし、EEZは経産省がやっていきます。でもその前段で海しるに候補水域や検討水域を抽出するところは、各省の利害もありますので、内閣府が旗を振って総合調整していただきたいです。そもそも漁場にしているのだから、漁業者が納得できないところは外さなければなりません。その上で協議会を作って合意形成していきますが、関係漁業者が誰かというのが肝です。実務上ここで失敗するケースが多いです。
手挙げ方式は、私は利害関係者だという人に手を挙げてもらい、その中から話を聞いたりして、協議会の構成員を決めていくので、手戻りのないやり方です。
もう一つ、水産庁に期待する話ですが、漁業操業の実態をきちんと把握するということが大事です。専門家による調査やモニタリングの体制を作ることや、基金については先ほどお話ししました。
手挙げ方式について、関係漁業者が誰か、そこのボタンをかけ違えないことがとても大事です。大臣許可漁業については操業の報告を受けていますから、漁業実態についてはわかります。それ以外の知事許可漁業や自由漁業について不明確なことが多いので、手挙げ方式です。それで、操業している証拠書類や水揚げデータを提出してくださいとなると、役人は有象無象の人が入ってくると大変だとなります。このことに関して、先日、東北大学の石村先生に「進む温暖化と水産業」の第60回コラムを書いてもらいました。周回衛星からの開口レーダーや光学レーダーによって、AISやVMSがついていなくても、船の行動がわかることを紹介されています。AISは五分間隔にしろ、連続的に船の動きがわかります。VMSも同じようにわかるわけなのですが、それに対してこの場合の衛星は周回衛星で、6日に1度のその場の瞬間、瞬間の観測なので、継続的に船の動きがわかるわけではありません。でも先ほど話した手挙げ方式とのセットで考えると、AISやVMSがついていない知事許可漁業や自由漁業の漁船についても、操業しているということなら、その人の動きを捉えて裏を取ることができます。今度出漁するときにきちんと教えてくださいと言いながら操業の証拠を取ればいいと思っています。いつ出漁して帰ってきたか、何日かかってきたのか。沖合、ましてEEZで、許可漁業になっている網漁業やはえ縄漁業のような比較的効率的な漁法ではないもので、経営的に成り立つものが本当にどれだけあるのかとは思いますが。でも、そう言うなら確認して、本当に申告通りなら関係漁業者としていけばいいと思っています。
水産庁は大臣許可漁業についてこういった図を出しました。これをみると日本中でできる水域はないのでは?みたいな反応がありましたが、この図を見ていろいろな動きが出てくれば、棲み分けについての議論も深まるなと思って期待していました。
ところが、なかなか動きがないので、もう自分たちでやるしかないなと思って、海洋技術フォーラムのワーキンググループで、先ほどの地図の白いところ、EEZ中の領海より外の白いところにどれだけ風車が建つかを試算しました。流行りの15MWの風車と仮定して、風車の間隔を2.5kmとする前提で、水深別でとにかく入れてみる。そうすると、全体で36GWの風車が建ちます。今、秋田沖でNEDOの浮体式の実証が水深400mで行われようとしています。水深100~500mのところはなかなかありません。0.5~0.6GWぐらいです。400mから1,000mを視野に入れると、専門家からかなり保守的な計算だと聞いてはいますが、約12GWのポテンシャルがあるそうです。
東シナ海についても大臣許可漁業の過去10年間の空白域が実はありますが、こういうところは、送電ケーブルの関係で陸地からあまりに遠いということや、漁場として価値が低いから空白になっているのではなく日中漁業協定の関係で中国船に実態上占拠されているといった理由で試算からは外しています。
紹介した試算はEEZの部分だけですが、物事の性格としては領海部分も沖合の方は同じような漁業との調整をしなければいけません。先ほどの試算の中で一番大きかった秋田沖について、内側の領海部分についても試算した結果、3GWです。1,000mまでだと1.5GWぐらいになります。
海域を10年使っていないから建てていいよ、と言っているわけでは全くありませんが、漁場として使っているところで合意形成するよりも、10年使っていなかったところで合意形成をする。そこに大臣許可漁業以外の人にも手を挙げてもらって、その海域を使っている、あるいはその周辺で操業しているということなら、証拠とともに言ってください、という中で、合意形成していくのが早道だと考えます。洋上風力だけではなくCCSなどいろいろ出てきますので、この棲み分けの考え方で、海洋空間的アプローチを今やらないといけません。2023年にそういう海洋空間計画のようなことをやっていくと、海洋基本計画で閣議決定しています。
法律が改正されましたので、国の基本方針も改定するということで、政府の方々とも水産業界として議論されているところです。洋上風力の事業性がとても低下していますし、三菱商事グループの撤退もあり、入札のやり直しなど、目の前の火の粉を払うことが大変なのはわかります。EEZまでいきなり展開するような情勢ではないということも聞かされますが、ホルムズ海峡の話を聞いても、トランプさんがずっと大統領というわけではないですし、温暖化も残念ながら進みますし、そういう中で取り組まなければいけません。本腰を入れるときになって慌てるのではなく、国でしかできないことが多いですから、今からきちんと取り組んでいくべきだと思っています。以上です。ありがとうございました。
和田:はい、ありがとうございました。長谷様のご講演に対する質疑については、この後の意見交換の場で受けたいと思います。
参考情報
- 洋上風力発電施設の漁業影響調査実施のために海洋水産技術協議会(2022年6月)
https://www.jafic.or.jp/.assets/kaiyougijutsu.pdf - 浮体式洋上風力発電の円滑導入に向けた提言書 海洋技術フォーラム(2024年5月)
https://lemons.k.u-tokyo.ac.jp/symposium/policy.html - 我が国排他的経済水域における漁業による水域の利用状況について水産庁(2024年10月)
https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/eezriyou.html - 洋上風力と漁業の未来共創に向けた11の提案三菱総合研究所(2025年4月)
https://www.mri.co.jp/news/press/20250402.html - 日本の洋上風力ポテンシャル海域(第2版) 三菱総合研究所(2025年5月)
https://www.mri.co.jp/news/press/20250512.html - 海洋水産技術協議会ワークショップ「進む温暖化と水産業」(2025年6月)
https://lib.Suisan-shinkou.or.jp/ssw650/ssw650-04.html - EEZ利用空白域における設備容量の推算 海洋技術フォーラム(2026年1月)
https://share.google/H6STmllGsywmsAvlz - 沖合海域における洋上風力発電導入に向けた海域選定プロセスと施策の提言 自然エネルギー財団(2026年2月) https://share.google/97a3beTxbyHs1gBWp
- 沖合海洋構造物設置に伴う回遊性魚類への影響調査手法等について内閣府(2026年5月)
https://www8.cao.go.jp/ocean/policies/kaiyuchosa/kaiyuchosa.html





















