事業報告書
我が国の水産物輸出に関する取り組みの現状と課題
-平成30年度報告書-
要旨
政府は「農林水産業・地域の活力創造プラン」(2013年)に基づき、農林水産物の輸出促進を重要政策として位置付けています。水産物についても、国内の人口減少や少子高齢化、「魚ばなれ」などを背景として国内需要が減退を続ける一方で、海外での需要が高まっていることから、水産業の活性化策として各都道府県でEU、アメリカ、東南アジア等への輸出拡大の取り組みが進められています。
そうした中、水産物輸出の取り組みの実態については、オープンな情報として知ることが難しい場合があり、また、特定水産物の輸出拡大が地域の漁業や水産加工業にいかなる影響を与えるのかに関する検討など、水産物輸出を巡る課題も多くあります。
そこで当会では、我が国の水産物輸出の現状と課題について、統計資料や既往資料の整理および取組事例に関する関係事業者へのヒアリング調査やアンケート調査などにより明らかにし、今後の輸出のあり方について提言を行うことを目的として、2016年度から2018年度の3か年にわたり、水産物輸出に関する調査研究事業を実施いたしました。
本調査研究は、下表のとおり、主要魚種の輸出状況に関する事例調査など、各年度で調査研究テーマを設定して実施し、委員会での討議を踏まえ、それぞれ報告書に取りまとめ刊行、公表しております。
平成28年度 | 統計資料の整理・分析、ホタテガイ(北海道噴火湾)、サケ |
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平成29年度 | 養殖ブリ類、サバ類、鮮魚類(九州地方)、アンケート調査分析 |
平成30年度 | 鮮魚類(豊洲市場)、養殖マグロ、練り製品 |
目次
- 本調査研究で分かったことと、その意義
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序章 はじめに
- 1. 本調査の目的
- 2. 平成29年度調査結果の概要
- 2-1. 水産物輸出の取組事例調査
- 2-2. 水産物輸出の現状にかかるアンケート調査分析
- 3. 平成30年度調査の実施内容
- 4. 調査の実施体制
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第1章 水産物輸出の直近の動向
- 1. 我が国の水産物輸出動向
- 1-1. 水産物輸出の全体動向
- 1-2. 主要な輸出品目の動向
- 2. 主要品目の輸出動向
- 2-1. ホタテガイ
- 2-2. サバ
- 2-3. ブリ
- 2-4. カツオ・マグロ類
- 2-5. サケ・マス
- 2-6. イワシ
- 1. 我が国の水産物輸出動向
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第2章 水産物輸出の取組事例調査
- 1. 鮮魚類の輸出事例
- 1-1. 生鮮水産物の輸出動向
- 1-2. 鮮魚類の輸出事例
- 1-3. 鮮魚類の輸出のまとめ
- 2. 養殖マグロの輸出事例
- 2-1. 養殖マグロの輸出動向
- 2-2. 養殖マグロの輸出事例
- 2-3. 養殖マグロの輸出のまとめ
- 3. 練り製品の輸出事例
- 3-1. 練り製品の輸出動向
- 3-2. 練り製品の輸出事例
- 3-3. 練り製品の輸出のまとめ
- 1. 鮮魚類の輸出事例
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第3章 我が国水産物輸出のあり方について
- 1. 水産物輸出の現状と課題
- 1-1. 調査対象とした水産物の輸出特性分析
- 1-2. 輸出水産物の類型化分析
- 1-3. 類型化した品目の現状と課題
- 2. 我が国の水産物輸出のあり方について
- 2-1. 我が国の水産物輸出を巡る背景
- 2-2. 水産物輸出がもたらす生産・流通・加工・消費への影響
- 2-3. 我が国の水産物輸出のあり方への提案
- 1. 水産物輸出の現状と課題
委員等
- 座長 (東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授)
- 委員 (水産庁 漁政部 参事官)
- 〃 (全国漁業協同組合連合会 水産物消費拡大対策部 部長)
- 〃 (大日本水産会 国際・輸出促進部輸出促進室 室長)
- 〃 (北海道漁業協同組合連合会 東京支店 営業第一部長兼営業第二部長)
- 事務局 (一般財団法人東京水産振興会 理事)
- 〃 (一般財団法人東京水産振興会 振興部・部長)
- 〃 (一般財団法人東京水産振興会 振興部・次長)
※ 所属・役職は平成31年3月31日現在。敬称略・順不同。
刊行
2019年
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ステータス
冊子:在庫あり(資料請求フォームへ)