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水産物消費流通の
構造変革について
—平成21年度事業報告—

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事業報告書

水産物消費流通の構造変革について
—平成21年度事業報告—

要旨

わが国では近年、漁獲量の全般的な減少傾向、漁業者の高齢化、水産物流通業者の経営不振、水産物に対する嗜好の変化等、水産物の流通や消費をめぐる状況が大きく変化しつつあります。

そうした変化を背景として、水産物流通の主軸を担う卸売市場をめぐっては、流通の効率化や合理化の実現をめざした卸売市場制度の見直し、市場再編、食育や魚食普及の推進など各種の対応策が提起されていますが、依然として効果的な対応策があるとは言えない状況が続いています。

そこで当会では、全国各地の産地および消費地の水産物卸売市場並びに卸売市場関連業者(物流、量販)を対象として、現在の水産物流通をめぐる現状や課題等を把握し、卸売市場を主体とした水産物流通の改善に向けた方策等を検討するため、2007年度から2009年度の3か年にわたり標記の調査研究事業を実施いたしました。

本調査研究では下表のとおり、2007年度は全国の産地卸売市場(特に中小規模市場)、2008年度は主として消費地卸売市場を対象とした訪問調査を実施いたしました。最終年度の2009年度は、量販店対応に着目し主に消費地卸売市場を対象とした訪問調査を実施するとともに、3ヶ年の成果を踏まえ、今後の水産物流通の改善に向けた課題や論点の整理を行いました。各年度の調査研究成果はそれぞれ報告書に取りまとめ刊行、公表しております。
※事例調査報告につきましては、著者の許諾に基づきPDF公開しております。

調査研究概要
年度 調査対象 調査先(市場立地地域)
2007年度 産地卸売市場(特に中小規模の産地市場) 秋田県、相馬市、佐渡市、南伊勢町、大阪府南部(岸和田市等)、福山市、萩市、宮崎県、阿久根市
2008年度 主に消費地卸売市場 青森市、仙台市、高崎市、金沢市、名古屋市、伊勢市、大阪市、松江市、岡山市、松山市、長門市、那覇市
2009年度 主に消費地卸売市場(特に量販店対応について調査) 札幌市、東京都(築地市場)、沼津市、岐阜市、防府市、下関市、福岡市、鹿児島市

※調査先の消費地卸売市場の中には、産地市場の機能を有する市場も含みます。

目次

  • 第 I 部 調査研究事業の実施概要と3年間のまとめ
    • 1. 平成21年度調査の実施概要
    • 2. 3年間のまとめ
  • 第 II 部 事例調査報告
    • 1. 札幌市中央卸売市場の動向—不況下における卸を中心とした流通再編—
    • 2. 東京都中央卸売市場(築地市場)—世界の中心市場としての役割を担って—
    • 3. 沼津魚市場の現状と今後の課題
    • 4. 卸売業者の市場対応と仲卸業者の機能変化—「岐阜市中央卸売市場」を事例に—
    • 5. 防府市場の状況とローカルスーパーの動向—山口県防府地域を事例に—
    • 6. 下関市における水産物卸売市場の現状と末端流通の対応
    • 7. 福岡市中央卸売市場を中心とする水産物の流通・消費の動向
    • 8. 鹿児島市における水産物小売の現状と卸売市場の機能
      —有力ローカルスーパーT社を事例として—
    • 9. 築地市場を中心とする水産物物流の現状

委員等

  • 座長馬場 治 (東京海洋大学海洋科学部 教授)
  • 委員秋谷 重男 (埼玉大学経済短期大学部 名誉教授)
  • 石井 元 ((社)漁業情報サービスセンター 業務参事)
  • 伊藤 裕康 (中央魚類株式会社 代表取締役社長)
  • 佐野 雅昭 (鹿児島大学水産学部 教授)
  • 常 清秀 (三重大学大学院生物資源学研究科 准教授)
  • 関 いずみ (海とくらし研究所 代表)
  • 副島 久実 ((独)水産大学校水産流通経営学科 助教)
  • 永倉 隆幸 (株式会社松栄運輸 代表取締役)
  • 廣吉 勝治 (北海道大学大学院水産科学研究院 教授)
  • 藤井 憲雄 (コンサル フェロー アグリ 代表)
  • 甫喜本 憲 ((独)水産大学校水産流通経営学科 講師)
  • 山内 愛子 ((財)世界自然保護基金ジャパン 水産担当)
  • 調査員久賀 みず保 (鹿児島大学水産学部 助教)
※ 所属・役職は2009年度末現在。敬称略・順不同。

刊行

2010年

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ステータス

冊子:在庫あり

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