3. 種苗シラスウナギはどこから
国内のウナギ供給の安定化を支えるのは、前述の輸入養殖ウナギだけではなく、養殖生産での種苗シラスウナギも輸入に頼っています。水産庁が示した2003年からの我国の「ニホンウナギ稚魚(シラスウナギ)の池入れ動向について」によれば、2021年の池入れ実積は18.3t、その内の国内採捕種苗は11.3t、中国(台湾を含む)からの輸入種苗は7.0t、 国内種苗の不足を輸入種苗に頼っています。国内採捕量が少ない場合には輸入種苗は増加し、その反対もありますが、毎年かならず輸入種苗は使用されています。シラスウナギ採捕量が少なかった2019年には、種苗池入れ量全体15.2tに対し輸入種苗は11.5tで、この年に養殖生産されたウナギの75%は輸入種苗によるものです1。
- 1:水産庁、ウナギをめぐる状況と対策について、11月, pp.1-24, 2021年