座談会 平成の漁業制度改革(1日目) つづき
経緯のおさらい
矢花:理事、ありがとうございます。早速ですが議事に入らせていただきたいと思います。
それでは、経緯のおさらいということで、簡単に時系列で振り返りながら、改革に至った経緯を少し思い出していただいた上で、条文の狙いということで固まりごとに条文の話に入っていきたいと思っています。
経緯のほうはざっくり、先ず、平成29年4月に水産基本計画の決定前後でこのチームが発足し、6月の活力創造本部で水産改革の検討を始めることが公表されました。
次のステージとして7月に長谷長官を筆頭に水産庁の新しい体制が発足し、それ以降、省内で議論を深めながら12月に方針をまとめるところまでがあります(注:「水産政策の改革の方向性」、巻末参考資料1の左側の欄参照)。この間、政府の規制改革会議では水産ワーキング・グループが発足し、水産庁や水産団体等からヒアリングを行うといったステージがありました。これが2番目。
その後、年が明けてから検討を本格化して、平成30年6月の活力創造プランで「水産政策の改革について」(巻末参考資料1)の取りまとめがされました。その間に、たこ部屋チームが発足したということで、この辺りが第3段階です。
その先、プランをまとめたところからいよいよ条文化の作業が本格化し、法制局審査、国会審議へと進み、法案の成立までという過程となります。このような段階があったのかということで、少しいろいろとご発言をいただければと思いますけれども。
まず第1ステージという意味でいきますと、この基本計画の決定前後、その前段ぐらいから少し水面下の議論が始まっていたというのはありますけれども、そこから7月に長谷長官・山口次長といった新しい体制ができたところまで辺りの、前哨戦といいますか、その辺で少しご発言いただければと思います。