水産振興ONLINE
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2021年9月

内水面漁協による環境保全活動について

玉置泰司(国立研究開発法人 水産研究・教育機構元中央水産研究所経営経済研究センター長)
坪井潤一(水産技術研究所 環境・応用部門 沿岸生態システム部 内水面グループ主任研究員)
阿久津正浩/高木優也/久保田仁志/吉田 豊/小原明香/山口光太郎/関森清己/星河廣樹/澤本良宏/傳田郁夫(主担当者)

補章 環境保全活動以外の参考情報

国立研究開発法人 水産研究・教育機構
元 中央水産研究所経営経済研究センター長

玉置泰司

岐阜県恵那漁協におけるアユ友釣り新規遊漁者獲得のための取組について
—中津川あゆビギナーズエリアの設置—

今回、環境保全活動の聞き取り調査を実施した恵那漁協において、遊漁振興のために参考となる事例を聞き取ることができたので、参考のために記載する。

(1) 実施内容

2018年に中津川の約400mの区間をあゆ解禁日の6月30日から8月16日まで、あゆビギナーズエリアとして、通常の遊漁者は利用できない区間とした。ビギナーズエリアで釣りをできるのは、申請書により事前登録した人だけ。登録料は1,000円で、鮎竿等の道具(竿、船、タモ、ベルト、足袋、仕掛け)は無料でレンタルできる。登録者のために、遊漁期間中に3回の無料のあゆ釣り教室を開催する(道具レンタル無料・おとりも組合が提供。なお、予定した3回の内1回は台風で中止。)。

釣り教室のタイムスケジュールは、7:30~受け付け開始(中津川市文化会館)、8:10~座学(アユ・友釣り道具の説明)、10時~実釣開始、12~12:45昼食休憩、14時実釣終了。実釣の講師は、漁協理事・監事・支部の組合員等のボランティアで実施。なお、漁協が実施した鮎釣り教室以外に、ぎふ友釣り連盟講師による鮎釣り教室も開催(こちらはおとり代500円徴収)し、座学会場は恵那漁協で実施。

(2) 実績

登録者は54名(愛知県25、岐阜県23、滋賀県3、三重県・東京都・千葉県各1)。
釣り道具レンタルは35名(愛知県18、岐阜県16、千葉県1)(男30、女5)。
釣り教室は2回とも13~14名が参加した。

一般の釣り人は利用できない水域での釣りのため、初心者でも1人1日当たり5~10尾の釣果があった。ビギナーズエリアだけでは飽き足らず、年券を追加購入する人も4名いた。

登録者は釣行日の2日前までに漁協事務所に連絡する(道具の貸し出しがない人も含めて)。

(3) 活動開始のきっかけ

岐阜県多治見にある、アユ釣り小物メーカーのヤマワ産業の社長が、中日スポーツへの地元のライタ-とともに漁協に来て、地元の支部との交渉は1月位から始めて、了解を得た後、3月の総大会で議決された。レンタル道具はメーカー(シマノ、ダイワ)から借りた。

宣伝は、インターネット、地元の新聞、アユ釣り雑誌(別冊釣り人鮎釣り2018 2018年4月12日発行、アユ釣りマガジン2018年5月7日発行)に掲載。