水産振興ONLINE
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2019年10月

海洋プラスチックごみ問題について

中里 靖(環境省 水・大気環境局 海洋環境室長)

7. プラスチックスマート・キャンペーン及びフォーラム

海洋ごみには街中の散乱ごみなどが海洋に流出したものもあることから、海洋ごみの削減を着実に進めていくためには、国民各界各層がごみの削減、適正な管理などに取り組むことが重要である。このため、環境省では、ポイ捨て撲滅を徹底した上で、不必要なワンウェイ(使い捨て)のプラスチックの排出抑制や分別回収の徹底など、”プラスチックとの賢い付き合い方”を全国的に推進し、我が国の取組を国内外に発信していくキャンペーンを「プラスチック・スマート - for Sustainable Ocean -」と銘打って展開している(図12)14)。個人や自治体、企業などがポイ捨て撲滅、ごみ拾い活動への参加、マイバッグの活用、バイオマスプラスチックの利用などの取組を登録する形となっており、現在、約600を超える個人や団体が約900の活動を登録している。

また、キャンペーン参加者をはじめとする様々な団体の対話・交流を促進する枠組みとして「プラスチックスマート」フォーラムを設置した。現在400近い団体が参加している。

図12 プラスチックスマート・キャンペーンの共通ロゴマーク
図12 プラスチックスマート・キャンペーンの共通ロゴマーク